『311原発メルトダウンメモ』:Apple Books Storeにて電子出版:2024年1月
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2024年1月 version 1.0 公開
2011年3月11日(金)にマグニチュード9.0の大地震(東日本大震災)が起こり、巨大津波の襲来により電源喪失した東京電力福島第一原子力発電所の1号機・2号機・3号機は相次いでメルトダウンした。筆者は自宅でこの大地震(我が家では震度6)を経験する。巨大津波の衝撃的な実況映像を見て、福島原子力発電所に関する報道を聞く。原子力工学には無縁であったが、これまでの数十年を理系研究者として過ごしてきた。原発の「全交流電源喪失」が意味する今後の展開は容易に推測された。ネットを中心に原発関連の資料と情報の収集を開始して、メモとして整理する。本書は、およそ1ヶ月後の2011年4月14日にネットに公開したメモ「原発大崩壊」を電子書籍用にまとめたものである。電子書籍の特性を生かして、当時の報道ニュースを含む関連資料を添付した。
本書中に収録できなかった参考資料は筆者の公開webサイト「原発大崩壊」、あるいは「原発・地震関連資料集」にあります。
「原発大崩壊」
「2011年3月11日直後の数ヶ月のあいだに集めた原発・地震関連資料集」
目次
まえがき
第1章 序
第2章 超巨大地震
2·1 2011年3月11日M9.0
2·2 地震と津波の歴史
2·3 311の津波報道
2·4 福島原発:M9.0以前の地震の議論
2·4·1 原子力安全委員会:平成21年8月7日
2·4·2 福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の耐震安全性の議論
2·4·3 貞観地震
第3章 福島第一原子力発電所の崩壊
3·1 福島原発の原子炉
3·2 原発事故のシミュレーション
3·3 M9.0超巨大地震発生時
3·4 大津波襲来
3·5 福島第一原子力発電所の崩壊過程
3·6 3月12日:1号機の水素爆発
3·6·1 プラントパラメータの推移
3·6·2 外部への放射性物質の放出
3·6·3 格納容器爆発の懸念と首都圏電車の運休
3·7 2号と3号機の推移
3·8 その後の推移
3·9 状況まとめ:4月10~12日現在
第4章 放射線汚染
4·1 不幸中の幸い
4·2 事故後一ヶ月間の放射線量測定データとシミュレーション結果
4·3 飯館村のサーベイ
第5章 その後(4月14日以後)
5·1 ギャラップ世論調査結果
5·2 原子力関連学者による「緊急建言」
5·3 福島県内モニタリングと学校20ミリシーベルト問題
5·4 東電モニタリングデータの追加公表
5·5 茨城県とつくば市の放射線量測定
第6章 その後(4月14日以後)の資料公表――メルトダウンに至る道
6·1 5月~6月の炉心関連の公開資料
6·2 1号機炉心メルトダウンに至るまで
6·3 見逃されていた1号機のメルトダウン
6·4 水素爆発に対する備え――安全性
第7章 怖い話
7·1 低放射線と健康――20ミリシーベルト半減期30年
第8章 原子力推進体制
8·1 原子力基本法
8·2 原子力委員会と原子力安全委員会
8·3 原子力安全・保安院
8·4 原発関連推進団体
8·5 原子力予算
8·6 エネルギーのコスト比較
第9章 原発を廃止して自然エネルギー利用社会へ
9·1 二度と起こしてはならない原発大事故
9·2 原発が内包する制御不可能なエネルギーと危険性
9·3 地震列島の日本に原発は適合しない
9·4 信頼を裏切る人たち
9·4·1 「全電源喪失事故を考慮しなくてよい」と決めた人々
9·5 被ばく国
9·6 加藤典洋氏のインタビュー記事
9·7 原子力基本法の修正
第10章 おわりに
第11章 附けたりの資料集-1-2011年3月以後(時系列)
11·1 3月10日:0820:平成23年3月10日06時24分頃の三陸沖の地震について:気象庁
11·2 3月11日:緊急地震速報:気象庁
11·3 3月11日:1446現在:「地震による原子力施設への影響について」原子力安全・保安院
11·4 3月11日:1450:官邸対策室設置
11·5 3月11日:1600:「平成23年3月11日14時46分頃の三陸沖の地震について、平成23年3月11日16時00分:気象庁
11·6 3月11日:1600:「特定事象発生通報(原子炉施設)」、FAX:福島第一原子力発電所長吉田昌郎
11·7 3月11日:1615現在:「地震被害情報(第2報)」原子力安全・保安院
11·8 3月11日:1659:「非常用炉心冷却装置注水不能」、FAX:福島第一原子力発電所長吉田昌郎
11·9 3月11日:1900:福島第一について:東電発表
11·10 3月11日:1903:原子力緊急事態宣言
11·11 3月11日:2102:「地域住民に対し、避難するよう自治体に要請の準備」、FAX
11·12 3月11日:2115:「2号機のTAF到達予想は21時40分頃」、FAX
11·13 3月11日:2123:原子力災害対策特別措置法の規定に基づく住民への避難指示について
11·14 3月11日:2220:「2号機のTAF到達予想は21時40分頃」、FAX
11·15 3月11日:2235:「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震について」:緊急災害対策本部
11·16 3月12日:1700:敷地境界放射線量異常上昇:東電発表
11·17 3月12日:2005:地震被害情報(第16報):原子力安全保安院
11·18 3月14日:1900:「いわき市小名浜」の津波観測点の観測値について:気象庁
11·19 3月14日:甘い想定、頼った「最終手段」:福島第一原発事故:報道ニュースより
11·20 3月15日:福島原発の危機について私たちは考えます:原子力資料情報室
11·21 3月18日:福島原発に関する日本政府への申し入れ:原子力資料情報室
11·22 3月18日:地震当時の原発:読売新聞
11·23 3月18日:電気新聞への石川最高顧問の寄稿文~燃料棒、密封性は確保~
11·24 3月19日:原発はいっそう推進すべき!石川迪夫氏の発言:報道ニュースより
11·25 3月19日:福島第一第二原子力発電所事故について:原子力災害対策本部
11·26 3月21日:国、住民の被曝予測公表せず:研究者らが批判:報道ニュースより
11·27 3月23日:格納容器の機能喪失:後藤政志:原子力資料情報室
11·28 3月27日:小出裕章インタビュー
11·29 3月27日:防災の教え、命救った:釜石「津波てんでんこ」生かす:小中学生、高台へ一目散:報道ニュースより
11·30 3月28日:参考資料:第177回国会参議院予算委員会記録より
11·31 3月30日:東北地方太平洋沖地震の強震観測速報(第 5 報):建築研究所 小山, 鹿嶋
11·32 3月31日:なぜ女川原発は無事だった:津波の高さは福島と同程度:報道ニュースより
11·33 3月31日:原発の全電源喪失、米は30年前に想定:安全規制に活用:報道ニュースより
11·34 4月1日:原発の地震観測記録について:原子力安全・保安院
11·35 4月4日:「電源喪失で容器破損」東電報告書検討せず:報道ニュースより
11·36 4月8日:水素爆発は、経済産業省原子力安全・保安院が想定していない事態:報道ニュースより
11·37 4月9日:福島第1原発を15メートル近い波が襲ったとする調査結果公表:報道ニュースより
11·38 4月11日:緊急提言:福島第一原子力発電所事故対応に向けて:日本原子力技術協会最高顧問石川迪夫
11·39 4月12日:福島第1原発:最悪レベル7:チェルノブイリに並ぶ:報道ニュースより
11·40 4月12日:東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故・トラブルに対するINESの適用について:経済産業省
11·41 4月15日公表:放射性物質の拡散予測シミュレーション
11·41·1 VIC:放射性物質大気中濃度拡散予測シミュレーション:3月12日
11·41·2 VIC:放射性物質大気中濃度拡散予測シミュレーション:3月13日
11·41·3 VIC:放射性物質大気中濃度拡散予測シミュレーション:3月14日
11·41·4 VIC:放射性物質大気中濃度拡散予測シミュレーション:3月15日
11·41·5 VIC:放射性物質大気中濃度拡散予測シミュレーション:3月16日
11·42 4月26日公表:SPEEDI:放射性物質の飛散予測シミュレーション
11·42·1 SPEEDI:3月12日:風速場
11·42·2 SPEEDI:3月12日:大気中濃度(ヨウ素)
11·42·3 SPEEDI:3月12日:空気吸収線量率(福島県、1時間毎)
11·42·4 SPEEDI:3月15日:風速場
11·42·5 SPEEDI:3月15日:大気中濃度(ヨウ素)
11·42·6 SPEEDI:3月15日:空気吸収線量率(福島県、1時間毎)
11·43 4月28日:東北地方太平洋沖地震に伴う震源域近傍における海底変動
11·44 5月15日:1号機のメルトダウン、津波から4時間後:報道ニュースより
11·45 5月20日:米国設計通り非常用電源海沿いに:報道ニュースより
11·46 5月24日:東京電力「東北地方太平洋沖地震発生当時の福島第一原子力発電所運転記録及び事故記録の分析と影響評価について」に関する評価について:原子力安全・保安院
11·47 5月25日:茨城県内31市町村における放射線量率測定結果
11·48 5月27日:つくば市校庭等放射線量測定結果
11·49 6月6日:福島第1原発-1、2号機炉心溶融は東電の解析より早期:報道ニュースより
11·50 6月9日:村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文
11·51 7月4日:情報開示姿勢の改善要請に関する声明:日本原子力学会
11·52 7月27日:児玉龍彦参考人意見全文、衆議院厚生労働委員会
11·53 9月14日:-福島第1原発-ベント失敗なら線量数シーベルトの試算:報道ニュースより
11·54 10月12日:-空間放射線量-世田谷の区道で2.7マイクロシーベルト:報道ニュースより
11·55 10月12日:震災想定できず「地震学の敗北」:問い直す日本地震学会始まる:報道ニュースより
11·56 12月16日:-福島3号機-現場独断で冷却停止…3月13日、高圧注水系:報道ニュースより
11·57 12月26日:福島第1原発:冷却装置への対応に問題:事故調中間報告書:報道ニュースより
第12章 附けたりの資料集-2-2011年以前
12·1 1990年:発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針、平成2年8月30日、原子力安全委員会決定
12·2 1992年:発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針、平成4年5月28日、原子力安全委員会決定
12·3 1995年:核施設と非常事態ーー地震対策の検証を中心に:高木仁三郎
12·4 2004年:第10回原子力安全シンポジウム議事録:内閣府原子力安全委員会
12·5 2004年:原子力防災対策:原子力安全・保安院
12·6 2005年:「迫り来る大地震活動期は未曾有の国難である」、石橋克彦、平成17年2月23日、予算委員会公聴会
12·7 2009年:原子力発電推進強化策:第23回原子力委員会資料第1号
12·8 2009年:福島原発の耐震安全性について、平成21年7月、原子力安全・保安院
12·9 2010年:参考資料:第174回(常会)衆議院経済産業委員会記録より
12·10 原子力施設等の事象の国際評価尺度
12·11 原子力委員会・原子力安全委員会
12·11·1 原子力委員会とはv
12·11·2 2006年3月:原子力安全の取組について:原子力安全委員会
12·11·3 2009年:原子力発電推進強化策、平成21年6月、第23回原子力委員会資料第1号
12·11·4 2010年:原子力安全委員会の活動計画と政策評価
12·11·5 2010年3月2日:原子力に関する副読本の制作について:第14回原子力委員会
12·11·6 2010年7月15日:事業者のPSAへの取り組み状況:第47回原子力安全委員会資料第7-1号
12·11·7 2011年1月11日:年頭の所信:原子力委員会
12·11·8 2011年3月11日:第16回原子力安全委員会臨時会議
12·11·9 歴代原子力委員
12·11·10 2011年3月31日:原子力安全委員会の構成
12·12 311以前の原子力安全推進プロパガンダ
12·12·1 2005年3月:原子力発電はどれくらい安全か:村主進
12·12·2 2007年:原子力・エネルギー勉強会
12·12·3 2008年:「ほくでんエネルギー講演会」
12·12·4 2009年:「安全文化構築の原子力分野における取り組みと課題」
12·12·5 原子力2010[コンセンサス]:電気事業連合会
12·12·6 2010年7月:成長に向けての原子力戦略について:近藤駿介
12·12·7 地震対策:東京電力HP
第13章 附けたりの資料集-3-311以後の報道から
13·1 毎日新聞:3月11日
13·2 朝日新聞:3月13日
13·3 NHKwebニュース
13·4 ニュースとネットからのメモより
13·4·1 3月11日〜
13·4·2 3月12日〜
13·4·3 3月13日〜
13·4·4 3月14日〜
13·4·5 3月18日〜
13·4·6 3月22日〜
13·4·7 3月28日
13·4·8 3月29日〜
13·4·9 5月〜
13·4·10 6月〜
13·4·11 8月〜
13·5 TV録画等からの静止画像
あとがき
参考文献
- 本書に関するご意見質問等はメイルしてくだされば有難く存じます。
著者:加藤湖山
e-mail: kozan27ho@gmail.com
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